蘇える金狼
言わずと知れた日本映画史上に残るハードボイルド映画の名作。
を、今更見た。
あまりハードボイルドな映画を見て来なかったので、松田優作も『家族ゲーム』に出ていた記憶しかなかったのだが。
「ジュブレ・シャンベルタン。2001年ものだ。ぼくの友人のナポレオンが愛用してたやつ。ねぇ、ジュピターには何時に着くの、木星には何時に着くんだよ・・・木星には何時に着くんだ・・・」
果たしてこんなセリフを言える俳優が、松田優作以外にいるだろうか。
久しぶりに鳥肌がたったのだった。
野獣のような男は、行動と決断のなにもかもが素早く、そして揺らぐ事は無い。
朝倉哲也の男気に思わず惚れ惚れしてしまった。
永井京子との激しい濡れ場も素晴らしい。
堕ちて行く女を魅力的に演じた風吹ジュンにも脱帽だ。
普段はうだつの上がらない社員が、裏では悪より悪い切れ者、そして誰よりも大きな野望を持っている。権力者たちに対してもビクともせず、平気で人を殺し、着々と自信の望みを叶えて行く。女を手玉に取り、カウンタックを乗りまわす男。
惹かれない人間がいるだろうか。
とにかく、素晴らしかった。
ああいう男には、ああいう末路しかあり得ないと感じる。
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