2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

マデイヌサ (2006)

『悲しみのミルク』を撮ったクラウディア・リョサの長編処女作。「これ、極端すぎない?」とは思ったものの(儀式のシーン等)、映画の中の雰囲気は奇妙に明るく、そしてえげつない。サルバドールと言うリマ(都会、外、白人系)からの介入はあるが、映画の…

Even the Rain (2000)

Iciar Bollainと言うスペイン人女性映画監督がボリビアで撮った作品。 多国籍企業間と地元民との水争奪問題、スペインからの撮影隊と地元民、コロンブスの侵略と先住民たち、と、3つのストーリーラインがはっきりと並列しているお陰で、非常に解りやすい内容…

オブローモフの生涯より

いやあ、良かったです。個人的にこういう映画大好きです。 人生にWHYを求めるオブローモフと、HOWを求めるシュトルツ二人の友情。映像も美術も素晴らしいです。建物なんか最高ですね。ゴージャスの極み。 背景には、田舎出身貴族のデカダンス。オブローモフ…

マジッド・マジディ作品2本

柳の木のように (2005)盲目の男が視力を回復したことによって欲深い一面を見せ、自分を支えて来た人間を失ってしまうと言う物語。視力を得たことにより、「自我の自覚」をするようになる。行動もまるで子供のようだ。自分の生きたいようにさせてくれ!と、母…

東京画

縁側に座る笠智衆の姿、撮影当時を懐かしむ厚田雄春氏のインタビューを見ていたら、思わずホロリと来てしまった。 今更のことだが、自分は小津ファンなんだなあ、と再確認。 そしてまたヴェンダースもそうなのだろう。 - - -『東京物語』のオープニングと共…

秋日和

今更見た。 これは「晩春」の母娘版なんですね。何より原節子と司葉子と岡田茉莉子と佐田啓二と佐分利信と北竜二と中村伸郎と沢村貞子と桑野みゆきと三宅邦子と三上真一郎と笠智衆と岩下志麻と菅原通済が一つの作品にいて、圧倒と言うか圧巻と言うか。佐分利…

NO

映画館で見てきました。NOの上映最終日最終回に行ったのだけど、老夫婦でいっぱいだった。1988年ピノチェト政権続投の国民投票が行われ、反対陣営はどうプロモーションしていくか?と言う内容。プロモーションのキーは、テレビ放映だ。ガエル・ガルシア・ベ…

悲しみのミルク

ペルーから来た友人に勧められるがままに。 ゆっくり悲しみが流れ、そしてトンネルを越えついた場所は大きな海。主人公ファウスタとその母、それから庭師ノエとの会話はケチュア語で、従姉妹や叔父、リマ内での会話はスペイン語。先住民と入居者(と言えば良…