アリゾナ・ドリーム

外国人映画監督がアメリカで撮った映画、と言うのはすごく好きだ。『パリ、テキサス』から、『バグダッド・カフェ』、『ギルバート・グレイプ』とか。アメリカ人が撮るアメリカ映画よりもアメリカらしさ(外国人が想像するアメリカ)を感じる。広大な土地、乾いた大地。そしてこれ、『アリゾナ・ドリーム』はクストリッツァがハリウッドで撮った作品。でも音楽はゴラン・ブレゴヴィック。アメリカ映画で旧ユーゴ・ビート。妙な組み合わせではあった。

浮遊、というクストリッツァお決まりの手法はこの作品からなのだろうか。前の記事で書いたけど、むしろこの『アリゾナ・ドリーム』内でのテンションは、次作『アンダーグラウンド』寄りの気がする。現実的な映画じゃないな。むしろ寓話っぽい。
アリゾナ・ドリームと言いつつ、「アメリカン・ドリームとその成れの果て」を感じた。