寺山修司著作集<4>(寺山修司)

それもまた大学の図書館から、寺山修司の著作集<4>を借りてきた。 しかし、どうしてこんなに日本文学(しかも原語で)が揃っているのか。前の記事で述べた安部公房全集から、三島由紀夫から、果ては古今和歌集や万葉集の現代語訳、日本語言語学の本から何…

死に急ぐ鯨たち(安部公房)

大学の図書館から、安部公房を借りてきた。夏休み中に公房全集の第一巻を読んで以来なので、結構久しぶりだ(安部公房はかなりの頻度で読み返す作家なので)。良いな、と思う。ずっと良いなと思ってきたし、今も良いなと思っている。高校生の頃は怖がりなが…

陋巷に在り

やっと読み切った。気付けば2カ月ほどかかってしまった。 いや、しかし、全13巻、思ったより長かったぞ。 孔子についてもほぼ知らず、魯の歴史もわからず、ましてや中国神話やオカルティックな話に興味は無かったのだが、ここまで読めたのはやはり酒見氏の文…

陋巷に在り儒の巻

『泣き虫弱虫諸葛孔明』、『墨攻』、そして『ピュタゴラスの旅』を今のところ読み終えたので、酒見賢一氏がどういう作家なのかということは、理解したはずだった。 史実をもとに、彼自身による大胆不敵とも言える解釈を加えて小説を書きあげる、そういう作家…

泣き虫弱虫諸葛孔明

酒見賢一著、抱腹絶倒ナシには読むことなんてできない、彼の中の諸葛孔明とは宇宙レベルの男になってしまった。実は、今まで私は三国志に関して特に興味は持っていなかった。 漢文も好きな教科ではなかったし、中国史自体知りたいと思ったこともなかった。 …